Grazieのお話

Posted By on 2011年6月30日

節電対策ということもあり、なくても不自由しない照明は消し

診療室のエアコン温度を少し高めに設定している

さすがに暑い

それでなくても歯科医院といったら、あのキーンッという音を聞いただけで

冷や汗からあぶら汗 暑くなくてもいろんな汗が吹き出るイメージがある

治療する側だってそれを涼しい顔で見ていられるわけではない

やっぱり汗が出る

歯科医が昔から好んで着ている白衣

いわゆるケーシー型というものである

アメリカTVドラマ(1961-1966 ABCシリーズ)
Ben Casey(ベン・ケーシー)の中でVince Edwardsが演じた
脳外科医Dr.Ben Caseyが着ていた白衣を
ベン・ケーシー型白衣(略してケーシー)というようになった

以前は白か水色しかなかったが

最近ではカラフルないろいろな色のケーシー型白衣が売られている

ケーシー型の白衣は、中世の床屋に起源を求められる。
◇ 中世までは、外科は医師(ドクター)の仕事ではなかった。
とりわけ、血や膿にまみれた傷口などに直接手を触れるような処置は、
もっぱら床屋(床屋外科医Barber surgeon)が担当していた。
床屋は親方のもとで徒弟として一定の年期修行して、
親方(マイステル)の資格を得た床屋は、その看板として
赤青白の三色縞の円筒を店頭に掲げた。赤は動脈、青は静脈、白は包帯を象徴し、
当店では外科手術もいたしますという表示なのである。
現代の理容室の軒先で回っている三色のねじり棒は、その名残である。
(College Today.松本歯科大学 Vol.8 No.1 P2 November 1,1992、他より)

ただ、この白衣はハイネックになっていて夏はかなり暑いのだ

ほら、写真のBen Casey先生もボタンを外しているでしょ

そこで最近は歯科医でも海外ドラマ【ER】でおなじみのナース服”スクラブ”を着る人が増えた

実は私も時々着ているのだが 涼しくてフットワークも軽く仕事がしやすい

のであるが・・・

歯科医院では歯牙または金属を切削した場合に生ずる切削粉塵が問題となる

特にエアータービンで切削作業を行う際に発生する

切削浮遊粉塵(B型・C型肝炎ウイルスおよびエイズウイルス等を含む)は

口腔外バキュームを使っていても術者の胸元へ最も多く飛び散る

だというのに胸元の大きく開いた白衣を着ているなんて・・・お恥ずかしい

ケーシー型の白衣は歯科医にとって最も優れた白衣なのである

首筋から胸元までしっかり覆い、サイドにボタンがついている為

着替える時にも一番汚れているところに手を触れなくて良いわけだ

もう暑いなんて言っていられない

汗だくになっても自分の身の安全を守れなくては

患者様を安全安心に治療なんてできるはずがないから

そう あの偉大なる大先輩を見習わなくてならない

Ben Casey先生?

いやいや、いつでもケーシーを着ているもっと偉大なお方

そりゃないぜセニョリータ

グラッチェ

About The Author

The Damnedやツネマツマサトシ、The Stoogesなどのカヴァー曲をリハーサルした後、初めてのライブをコイケミュージックホールで行なう。あまりにもメチャクチャで荒々しい演奏のせいで、わずか15分ほどで電源を切られTHE HOODLUMのデビューライブは終わった。そんな原点が今の活力!歯科医師としての情熱に繋がっている。

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