骨の折れるお話
Posted By Dr. Feelgood on 2016年2月15日
記憶や判断力などに障害が起きる
認知症の患者は約460万人(2012年、厚生労働省調べ)
歯と認知症の関連を調べるため
山本龍生・神奈川歯科大教授(社会歯科学)らは
愛知県内に住む65歳以上の高齢者4425人を対象に
4年間追跡した国の研究班の調査結果を分析した。
その結果
歯がほとんど残っていない人(0〜9本で、義歯の使用なし)は
歯が20本以上残っている人に比べ、認知症の発症リスクが1.85倍も高かった。
食べ物をかむ能力で見ると、あまりかめない人の発症リスクは
なんでもかめる人に比べ、1.25倍と高かった。
一方、歯がほとんどなくても義歯を使用している人の発症リスクは
1.09倍と低く、義歯を使って、かむことがとても重要だと分かった。
さらに、対象者を絞って3年間追跡し
3年後に「過去1年間に2回以上、転倒したか」を尋ね
歯の本数と転倒との関連も調べた。
歯が19以下で義歯もない人は、歯が20本以上ある人に比べ
転倒するリスクが2.5倍と高くなることが分かった。
転倒と歯の関係については、若井建志・名古屋大教授(予防医学)らが
日本の50歳以上の歯科医師9992人を平均6年間追跡した調査結果もある。
追跡期間中、大腿骨を骨折した歯科医師は20人いた。
歯の本数が0〜8本の人は、19〜28本の人に比べ
骨折リスクは約5倍も高かった。
このような調査結果が先日毎日新聞に掲載されていました。
やはり歯を失うと、かむことによっての脳への刺激が減り
脳の機能が低下して認知症になる確率が増えるようです。
そして、歯を失うと踏ん張りがきかなくなり
体のバランスが悪くなり転びやすくなるのでしょう。
大腿骨の骨折でご苦労されているご高齢の患者様も多々見うけられます。
残念ですが歯を失っってしまったら義歯を入れ
しっかり食いしばれるお口の中にすることが
健康にお過ごしいただくための最大の予防法です。
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