骨まで愛するお話
Posted By Dr. Feelgood on 2012年7月4日
神戸新聞によると
骨密度が低下して骨が折れやすくなる
骨粗しょう症患者の早期発見に向け
姫路市の歯科開業医高石佳知さん(57)が開発した
測定ソフトウエアが実用化され7月から販売される
歯科医が治療に使う歯のエックス線写真から骨密度を調べる方法で
普及すれば歯科での診断が骨粗しょう症の早期治療や発症予防につながるという
骨粗しょう症は、骨を構成するカルシウムの量が加齢とともに減り、骨折しやすくなる
患者は全国に約1200万人いるとされるが
検診率は低く、骨折して初めて病気に気付くことが多い(中略)
通常、骨粗しょう症の診断は内科医が背骨の骨密度を測定するため
高石さんは開発からほぼ10年かけ
内科や整形外科の協力を得て千人を超える患者のデータを採取した
歯槽骨の骨密度が低い患者は腰椎でも数値が低いことを裏付けた
高石さんは「ソフトが普及すれば歯科と医科の連携も取りやすくなる
骨粗しょう症の早期発見や副作用の予防に役立てば」と期待している
とのことで
確かに歯科では診断や確認をするために
顎のレントゲン写真を撮影する事が多い
最近のデジタルX線撮影装置(コーンビームCT)では
しっかりと骨密度まで測定できるが
まだまだ高価でインプラント治療を行なっている医院であっても
そのような設備を持たない医院が多いのも現実だ
高石先生開発のソフトの価格は定かではないが
インストールする事によって
歯科治療中のパノラマX線撮影写真上において
骨粗鬆症患者をスクリーニングし
医科へ精密検査のために紹介できる可能性がある
これまで診断に用いられなかった領域を
他の疾患の診断に応用されれば
患者さまの被爆も最小限でですむわけである
我々歯科医は
患者さまの口腔領域の健康ばかりを考えがちであるが
全身の健康を根底におかなくては
口腔内のより良い改善にも結びつかないのである
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