エックス線のお話
Posted By Dr. Feelgood on 2011年4月9日
先ほど歯科医の友人と電話で話していたら
患者様に歯のレントゲン撮影を拒否されたという話を聞いた
理由は「今は放射線が怖いから」
原発の問題でピリピリ感がこんなところにも影響を及ぼしているようだ
放射線と一言で言っても中にはさまざまなものが含まれている
アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線、エックス線などなど
1895年、ドイツのRoentgenがエックス線を発見したのは有名な話
最初の歯の撮影をしたのは同じドイツのOtto Walkhofが行なったといわれる
エックス線は歯科診療になくてはならないものだ
他の放射線より簡単に作れて、取り扱いが容易で安全である
基本的にはコンセントを差し込んで、100Vの家庭用電源から作ることができる
タイマーを設定しスイッチを押し続けるだけで、設定した量のみ、エックス線が放出(照射)される
放出の方向の斜め後ろにいるとほとんど被曝はない
鉛に代表される金属などの物質により、比較的簡単に遮蔽することができるので
撮影の時は簡単な防護服を着ていただくだけで防御できる
当院で行なっているデジタルエックス線撮影では
フイルムの約半分のエックス線量(タイマーの設定時間)で撮影可能だ
小さいデンタルレントゲンで1回0.0025~0.004mSv
口腔全体が写るパノラマでも約0.0035~0.0095mSv
つまり、デンタル写真1枚は自然放射線の100分の1程度に過ぎない
将来は、エックス線を使った検査は二の次になるのではないかとも考えられているが
超音波診断やMRIの発展があり、エックス線に被曝しない検査が発達する現在でも
まだまだ、骨の中や歯の中を見るのにはエックス線は欠かすことができない
今晩は23年前のキヨシロー先生のメッセージでも子守唄にしよう
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