混合診療のお話
Posted By Dr. Feelgood on 2011年11月16日
混合診療というと
いろんな治療法を混ぜ合わせて行うこと
そう思われている方が多いようですが
実は混合診療とは
保険の利く診療と利かない診療を組み合わせて行うことなのです
健康保険の範囲内の分は健康保険で賄い
範囲外の分を患者様自身が費用を支払うことで
費用が混合することで混合診療といいます
今から何十年も前は混合診療は認められていました
これは、患者さんが窓口では一円も払わない、窓口0割時代という
恐ろしいというかw羨ましいというかwそんな昔々のお話です
しかし現代の日本の医療制度ではこの混合診療をしてはいけない決まりになっています
もし混合診療をすると、保険の利く部分の医療まで
自費で全額負担しなければならないという、とてもちぐはぐな制度に締め付けられています
混合診療の問題は、規制緩和の一環として何年も議論されてきたが
今、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加問題に絡んで注目を集めています
日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤医師会はTPPの交渉参加に大反対
混合診療の全面解禁や、株式会社の医療参入についても、認めないよう要望しています
日本の国民皆保険制度は世界でも類を見ないほど素晴らしいです
こんなに安価で充実した医療を受けられる国は少ないはずです
私は歯科においては、現時点で最低限必要な治療の多くは
すでに保険でカバーされていると思っています
ですが、患者様のリクエスト内容
(例えばもう少し低額で見栄えを良くしたい等)によっては
混合診療が許されるならば私も患者様もHAPPYになれるのになぁ
なんて思う事が時々あります
ただTPPの問題にはいろいろな意見があります
立派な先生方の唱えている
お金のある人だけが高度医療を受けられるようになって格差が広がる
というのは全く意味が解りません、少なくても歯科においてはそんな事はありえません
海外からの圧力が強まり、国民皆保険制度が危機に瀕する
TPPの真の狙いは「医療保険」の開放であるとか
アメリカの保険会社が日本に参入する為の陰謀だとか
しかし混合診療自体が本当にTPP協議の対象に入っているのでしょうか?
そんな事すら考えてしまいます
早合点して墓穴を掘るよりは、暫く静観して事態を見守りましょう
保険のことは他の9ヶ国には全く注目されていない問題のようです
とにかく“U.S.A.に丸め込まれたらいかん”
そんな日本人の警戒心は昔も今も変わらないのです
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