DB化のお話
Posted By Dr. Feelgood on 2011年8月1日
朝日新聞によると
遺体の身元確認に「歯型」記録を有効活用しようと
日本歯科医師会は歯科カルテをデータベース化する検討を始めた
東日本大震災では津波で多くのカルテが流失し、身元判明につなげられなかった反省からだ
5年以内の構築を目指し、28日に厚生労働省に財政支援を求めた
今回の震災で歯型記録が採取できた遺体は約8000
岩手県の場合、うち約2700の遺体に対し照合用に歯科医から入手できたカルテは約300人分で
歯型で身元確認できた遺体は数十体にとどまっている
原因は津波によるカルテの流失だ
同会の調査では被災3県で計226の歯科が全半壊
福島県歯科医師会によると約30の歯科医院が福島第一原発の警戒区域内にあり
今もカルテ入手が難しいという
構想では、患者から同意を得たうえで歯科医がX線画像や歯の治療歴をデータベース化
身元不明遺体が見つかった場合、歯型記録やX線画像を入力して照合する
身元確認で連携する警察庁と個人情報の扱いなどについて相談を始めた
同庁によると通常、容姿や衣服、所持品から身元の特定を目指す
次いで(1)指紋(2)歯型(3)DNA型を採取し、本人と思われる人物の生前のデータと照合する
中でも歯は、遺体の損傷が激しくても残る可能性が高く
1985年の日航機墜落事故をきっかけに重視されてきた
日本歯科医師会によると、歯型で身元が判明した比率は2001年の米同時多発テロでも35%
04年のスマトラ沖地震で56%だった。
通常、警察が身元不明者のかかりつけ医を捜査で割り出して照会するため
かかりつけ医がわからない場合やカルテがない場合は照合できない
そこで、治療記録や住所、氏名などをデータベース化し
オンラインで結ぶ構想が出てきた
同会の柳川忠広常務理事は「大災害にも対応できる仕組みを5年以内に構築したい
ただ、個人情報を扱うので、データベース化する情報を限定するなどの配慮は必要だろう
厳格な運用のための法整備も国に働きかけていく」としている
との事である
今回のような天災によるカルテの流失以外にも
カルテのデータベース化がなされれば便利な事は多い
情報の共有化によりデータに客観性を持たせることが可能となるからだ
いつでも自分の目でデータを確認できるという点は
患者様にとっても大きなメリットがあることだと思う
旅行や出張先で応急処置のためにその地の歯科医院に立ち寄られても
処置内容がすぐ送られるため、地元に帰られた際に、引き継いだかかりつけの先生は
よりスピーディーに対応することができるはずだ
また、引越しなどでかかりつけが変わっても
歯科医院がデータを共有しているため患者様は安心して次の歯科医院を選ぶ事ができるはずだ
ただ、個人情報のデータベース化には
かなり厳重なセキュリティを必要とするのは言うまでもない
http://youtu.be/GkBpcwT8pfk
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