ポリフェノールのお話
Posted By Dr. Feelgood on 2012年5月17日
先日の「日本小児歯科学会 第50回記念大会」で
サントリー食品インターナショナル株式会社は
大阪大学大学院歯学研究科、岡山大学大学院医歯薬総合研究科との共同研究により
ウーロン茶の飲用がデンタルプラーク(歯垢(しこう))の沈着を抑えると発表した
研究によると
ウーロン茶とむし歯に関するこれまでの研究で
ウーロン茶に含まれるポリフェノールには
むし歯原因細菌(う蝕原性細菌:Streptococcus mutans)が産生する
グルコシルトランスフェラーゼの活性を阻害し
むし歯の発生を抑制するはたらきを持つことが明らかにされている
また、ラットを用いた動物実験では
むし歯原因細菌の感染前/感染中/感染後の
どのタイミングでウーロン茶ポリフェノールを投与しても
顕著なプラークスコアの減少が認められているという
今回は、実際にヒトがウーロン茶を飲用して
水と比較した場合のウーロン茶のプラーク沈着抑制効果を検証たのだという
実験の結果からヒトにおいても、ウーロン茶を飲用すると
水を飲用した時と比べて、プラークの沈着が少なくなることがわかり
また歯面清掃を実施した際、ウーロン茶を飲用した時に形成されたプラークの方が
水を飲用した時と比較してはがれやすくなっていることが確認されたらしい
以上の結果から
ウーロン茶の日常的な飲用はむし歯予防のための
有用な手段のひとつになり得ると考えらる
というのだが・・・
ココアにも緑茶にも多くの同種のポリフェノールが含まれている
ウーロン茶だけがむし歯予防になるわけでもない
「アンパンマングミ」のように緑茶ポリフェノール入りのお菓子もあるが
グミには砂糖や水あめも入っているから
これはむし歯の原因になるお菓子(でも美味しいんだよね)
情報を真に受けて、毎日毎日ウーロン茶をガブガブ飲みすぎると
茶渋が沈着して前歯が茶色くなったりします
もしそうなったら是非クリーニングにいらしてください
それはそれで歯科医院にとってはありがたい話なのです
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