失くしたお話
Posted By Dr. Feelgood on 2015年1月22日
この度京都大学の研究グループが
30〜75歳の日本人8000人以上を対象に
外傷や歯列治療とは関係なく
虫歯や歯周病など炎症を起こす病気のために
歯を失ったことと動脈硬化との関連性を検証した
歯科検診、心臓や血管の病気を調べる検査を実施し
動脈硬化については、腕と足首の間の波動の伝わり方から計測する
「心臓足首血管指数(CAVI)」で調べたという
年齢、性別、BMI、喫煙、ヘモグロビンA1c(HbA1c)
インスリン/低血糖薬の服用歴による影響を調整して分析した結果
女性よりも男性が歯を失った場合に
CAVIで調べた動脈硬化が加速すると分かった
英国のロンドン大学ユニバーシティ・カレッジの
疫学・公衆衛生学部の研究グループが
英国の60歳以上の約3200人を対象として
全歯を失っていることの影響を10年間にわたって検討した
2002年から2013年にかけて
調査に入ってもらった時点で全歯が欠損していたかを確認し
その後の歩行の能力、記憶との関連性について分析している
結果として、全歯欠損があると
歩行スピードが1秒当たり9cmというペースで落ちると分かった
単語の記憶も10の単語を思い出してもらうテストで
1語程度、記憶している単語が少なくなると分かった
いずれのデータも
歯を失うということは全身への影響が多大であるということを
再認識させられる重要な報告であった
歯の重要性を失う前にしっかり理解していただけるようにと
毎日、診療に勤しんでおります
何でもご相談ください
Comments
Leave a Reply