ピリピリするお話
Posted By Dr. Feelgood on 2017年10月30日
時々、舌がピリピリしたり
口の中のヒリヒリ、カーッとした痛みがあると訴えて
来院される患者さまがいます。
これは、「舌痛症」と言われるものかもしれません。
以前にもお話しましたが
「舌痛症」とは、口の中の粘膜面に生じる原因不明の痛みで
お口の中のピリピリした不快な異常感覚が
1日に2時間以上で3カ月以上にわたって連日繰り返すもので
臨床的に明らかな原因疾患を認めない病態です。
言い換えると、舌や歯肉に明らかな炎症や潰瘍などの病変が
認められないに痛みを感じるものなのです。
しばしば不安やうつを伴っており
このために睡眠障害を訴えることがありますが
痛みで睡眠できない、あるいは痛みで目が覚めるということはありません。
痛みは、心理社会的なストレスと密接な関係があることがわかっています。
仕事や家庭での不安や不快な出来事が痛みを増悪させます。
心理社会的要因が「舌痛症」のトリガー(誘因)となることが知られています。
自覚される痛みの性質は
持続性でやけるような(ヒリヒリ、カーッとした)痛みであったり
刺すような(チクチク、ズキズキ)と表現される場合もあります。
舌痛症は、原因が解明されていないので、原因療法が存在しません。
したがって、経験的に症状を軽快させる治療法が用いられます。
これを対症療法と呼びます。
「舌痛症」の治療では、特別な処置を行わなくても
自然治癒するものも3%程度存在するとされていますが
多くの患者は長期にわたって痛みを訴えます。
「舌痛症」のような慢性の痛みでは、痛みをゼロにするのではなく
日常生活の中で痛みをうまくコントロールすること
日常生活を障害している痛みを乗り越えて
生活の質を上げることを治療の目標とします。
お口の中がピリピリしたらご相談ください。
おはようございます。ピリピリするのは舌痛症ね、勉強になりました。